言葉綴り 44

「結果は困難を伴って出すべきである」 イチロー
週刊文春「野球の言葉学」 鷲田 康著
イチローはスポーツ選手がよく口にする「自分のパフォーマンスをすれば、結果はついてくる」という言葉を、真っ 向から否定するそうです。
イチローは
結果とは自分で求め、困難を乗り越えたときにだけえられるものだ、と言い切るそうです。
羽生名人は週刊現代の記事の中で自らの将棋人生をマラソンに例えており、今どの辺を走っていると思いますかとい う問いに、 「わからないです。でも、走りきった時には凄い解放感があるはずです。それが何歳の時になるのかも、予想できま せんけど」と、答えています。


イチローの言葉と羽生名人の言葉には共通する要素があるような気がします。 私も癌終末期の患者さんを始め色々な患者さんのために生きています。この身を削るような日々がいつまで続くかわ かりません。もし倒れて働けなくなった時、言いようもない解放感を味わえるのではと、期待しながら毎日を過ごし ています。
40歳の時は思えなかった感覚です。 60近くなり、充分生きてきたという感覚が今の自分にはあり、また、先は短くはないけれど長くはない年になり、 最期の大仕事に向かうなか、新春に思う気持ちです。
根拠なき成功への確信を持ち続けて、今年一年をおくりたいです。