言葉綴り 38

「始めたものは、やめるわけにいかない。引き受けたものは、投げ出すわけにいかない。」
雑誌Big Tomorrowの3月号に尊敬しているプロレスラー「三沢 光晴」の記事が載っていました。
ジャイアント馬場が亡くなったあと、プロレスラーを辞めようと思ったそうです。
「もし、三沢光晴という一人のレスラーの気持ちだけだったら辞めていたかもしれない。でも、後ろを向けば自分についてくる人間が何十人といましたから。あのとき、これは辞められないと思ったね」と答えています。


私も堂園メディカルハウスを頼ってくる患者さんがいる限り、身を削ってでも、頑張らなければいけないと、このコメント読み感じました。今でも、難民のように病院を追い出されそうな患者さんが沢山相談に来られます。何とか対応したいのですが、看護婦さんの数が足りません。でも、始めたものは、求められている限り、辞めるわけにはいきません。妻といつも話しています。


三沢はさらに言います。「やりたいようにやらなきゃ意味ねえよ。テメエの人生なんだから。満足なんかしてたら、そこで成長は止まっちゃう」と。


私が今月末にパキスタンのペシャワールに行くのも、患者さんのために次なる施設つくりの視察の目的もあります。
堂園メディカルハウスで満足していたら、今まで私が看取った人から学んだものが生かされません。今まで亡くなった患者さんが教えてくださった何かを形にしなければ、怒られそうです。


新しい会社を作る時、マスコミは大手スポンサーがついたとか日本テレビと話ができているとか書かれたけれど、「言いたきゃ言っとけや」と言う気持ちだったと、三沢は言います。


私も堂園メディカルハウスを作る時自己資金0で親にも資金援助を受けず「時代が担保だ。採算はわからないが、勝算はある」と大見得を切りました。今でも、色々外野の声が聞こえますが、天に任せています。


「自信は自分がやってきたものの積み重ねだからね。明日、一週間後、あるいは一年後、もっと先になって振り返って時に、「今のオレはあの頃のオレより自信を持っている」と、確信を持って言えればいいんじゃなにかな。人生に”たら”、”れば”はない。後悔しても時間は戻らないからね。それだけを胸に刻んで、毎日を必死に歩んでいけばいいじゃないですか」


私はこの三沢に言葉にどれだけ勇気付けられたことでしょう。きっと三沢も一プロレスラーと社長という間で、色々苦労があると思う。しかし、最後の言葉など、行動が伴わない学者が書いた人生論を超えている。



自信なんてなくていいんだ。振り返った時「今のオレはあの頃のオレよりは自信を持っている」と、確信を持って言えるように必死で生きよう。